日々のデスクワークや家事、育児などで腰痛に悩んでいる方は少なくありません。特に、女性にとって体のバランスを保ちつつ、健康的な姿勢をキープすることは難しいものです。
慢性的な腰痛のほとんどの原因は悪い姿勢です。猫背や反り腰などの悪い姿勢は、慢性的に腰にストレスを与え続け痛みになります。そしてここで厄介なことは、マッサージなどを受けても一過性で根本的には解決しないということです。なぜなら、マッサージを受けても原因である悪い姿勢が整うわけではありません。姿勢を改善しなければ、いつまで経っても腰痛を繰り返してしまいます。
そこで、近年注目を集めているのがピラティスです。ピラティスは体幹を鍛え姿勢を整えることで、腰痛の改善や予防に大きな効果をもたらします。
本記事では、ピラティスの魅力や体幹強化のメリット、そして腰痛改善に効果的なピラティスメニューについて詳しく解説します!
体幹の重要性とは?
まず、「体幹」とは腹部、背中、骨盤周りの筋肉群を指します。この部分の筋肉は、私たちの姿勢を支え、全身の動きをコントロールする重要な役割を果たしています。筋肉は4つあり、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群の4つを総称して体幹と呼びます。
強い体幹があれば、日常生活や運動での動きが安定し、腰や背中に負担をかけることなくスムーズに動けるようになります。逆に、体幹が弱いと姿勢が崩れやすく、腰痛や肩こり、さらには怪我のリスクが高まる可能性があります。
体幹を鍛えるメリット
体幹を鍛えることで、以下のような効果が期待できます:
- 腰痛の予防・改善:体幹がしっかりしていると、腰への負担が軽減され、腰痛を防ぎやすくなります。
- 姿勢の改善:体幹が強いと、自然と背筋が伸び、正しい姿勢を保つことができます。
- 基礎代謝の向上:筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすくなるため、体型維持にもつながります。
- バランス力の向上:体幹が鍛えられると、体全体のバランスがよくなり、スポーツや日常動作のパフォーマンスが向上します。
ピラティスが腰痛に効果的な理由
ピラティスは、特に体幹の安定性を高めることに特化したエクササイズです。腰痛の原因の多くは、骨盤や背骨周りの筋力の低下や柔軟性の不足にあります。
ピラティスでは、呼吸を意識しながら、ゆっくりと筋肉を動かすことで、筋肉の深部まで鍛えることができます。これにより、体のインナーマッスル(深層筋)が強化され、姿勢が改善されるため、腰への負担が軽減されます。
呼吸と体幹の連動
ピラティスでは、呼吸と動きを連動させることが非常に重要です。正しい呼吸法を取り入れることで、腹部の筋肉が活性化し、体幹が自然に鍛えられます。特に、腹横筋というインナーマッスルを強化することで、腰をしっかりサポートすることができ、腰痛の緩和に繋がります。
腰痛改善に効果的なピラティスメニュー4選
ここでは、腰痛改善に効果的な体幹を鍛えられるピラティスのエクササイズをいくつかご紹介します。これらの動きは、初心者でも簡単に取り組めるものばかりです。
1-ベリーリフト
効果
呼吸エクササイズで、特定の姿勢を取って呼吸をすることで横隔膜と骨盤底筋群を鍛えることができます。
方法
1、四つん這いになり背中を丸くする
2、肩の力は抜いて、背中に空気を入れるように鼻から息を吸う
3、しっかりと息を吐き切るように、口から息を吐く(吐き切ることがポイント)
2-ロールダウン修正
効果
座った姿勢でゆっくり後ろに倒れながら、体幹全体を鍛えることができます。
方法
1、体操座りの姿勢を取って両手は前ならえをする
2、息を吐きながら背中全体を丸くするようにゆっくり後ろに倒れていく
3、息を吸いながら最初の姿勢に戻る
3-サイドプランク修正
効果
横向きの姿勢で体幹を鍛えることができるサイドプランクというエクササイズです。
方法
1、横向きになり肘を立てて両膝は曲げる
(この際耳の穴-肩-股関節-足首を一直線にする)
2、息を吐きながら、肘と足で支えてゆっくりお尻を持ち上げる
3、息を吸いながらお尻を下ろして、床に着く前にまた持ち上げる
4-スワンレッグ
方法
ぎっくり腰の際に非常に効果があり、また骨盤に付着する多裂筋を鍛えることができるエクササイズです。
やり方
1、うつ伏せになり、お腹の下にはクッションや枕などを敷く
2、息を吐きながら、ゆっくり片足を浮かせる(腰は反らせず、お尻と腰の間を使う)
3、息を吸いながら、足を下ろして床に着く前にもう一度上げていく
マシンピラティスもおすすめ
上記では主にマットピラティスをお伝えしましたが、マシンピラティスも非常におすすめです。
マシンピラティスは、マットピラティスに比べて難易度の幅が非常に広く、また効果も引き出しやすいのが特徴です。リハビリとして病院でも取り組まれる程効果のあるピラティスマシンは、最近では専用スタジオでも非常に活用されています。
お近くでも調べれば必ずマシンピラティスを完備したスタジオがありますので是非探して、プロの指導を受けてみてください。その効果に驚きます。
ピラティスを続けるためのコツ
ピラティスは、継続して行うことで効果が現れるエクササイズです。裏を返せば持続しなければ、慢性的な腰痛の改善には効果を発揮してくれません。
無理をせず、自分のペースで取り組むことが大切です。以下は、ピラティスを長く続けるためのコツです。ポイントは大きく以下の3つです。
- 無理をしない:最初から難しい動きをする必要はありません。自分の体に合ったレベルから始め、徐々にステップアップしましょう。
- 定期的に行う:週に2〜3回程度の頻度で行うと、効果を実感しやすくなります。
- 楽しむことを忘れない:音楽をかけながら行う、友達と一緒に取り組むなど、楽しみながら続ける工夫をしましょう。
ピラティスを続けるモチベーションアップについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
→ピラティスを続ける為のモチベーションアップ方法!ピラティスの効果を実感する為に継続するには?
まとめ
ピラティスは、体幹を強化し、腰痛改善に非常に効果的なエクササイズです。特に、女性にとっては日常生活での腰痛や姿勢の崩れに悩まされることが多いため、ピラティスを取り入れることで、健康的な体を手に入れることができます。
体幹を鍛えることで慢性腰痛は解消され、その方法としてピラティスは非常におすすめです!体幹を鍛え、姿勢を整えることで、腰痛から解放され、より快適な毎日を送るための一歩を踏み出してみましょう。